高卒採用9/16解禁!日本型高卒採用の課題と改善策とは?

2019年3月卒業予定の高校生の採用活動が9月16日、全国一斉に解禁されました。

今年の高卒採用は、これまで以上に話題になる年になると思います。それは、単に求人倍率が高く、高卒採用市場が過熱していることのみならず、これまで続いてきた日本型の高卒採用の功罪についても議論がされるでしょう。

特に、大学の就職活動についての協定の廃止が大きな話題となっており、その協定よりももっと強い縛りをかけられている高卒採用にまで、その是非が議論されはじめています。

高卒採用の5つの課題と改善の方向性とは?

折しも、こちらの「ひみつ基地」というウェブマガジンの8月号、9月号に2つの記事を寄稿しています。

https://children.publishers.fm/article/18214/

「学力の格差が収入の格差につながる」という考え方があります。

この考え方の大筋に異論はないのですが、大学にいかないと貧困から脱出できないかのような行き過ぎた論まで散見されるようになってきました。その背景には、「大卒の方が生涯賃金が高い」というデータの誤用があります。

https://children.publishers.fm/article/18672/

現在、高卒者の就職にどのよう問題や課題があるのか、高卒就職・採用における5つの問題と改善の方向性を整理しました。
新しい時代には、新しい高卒就職の価値の再定義が必要と考え、「高卒プロフェッショナルキャリア(以下、高卒プロキャリア)」を提唱しています。

あと最終編は、より詳しく改革の方向性についてまとめていきますが、重要なことは、いままで自分たちの頭にある「高卒」のイメージにとらわれてはいけないということです。

問題の本質をとらえた議論を!

産業界の労働力不足の圧力による「なし崩し的改定」は、メリットは一部の企業や若者たちのみで、全体としては企業にとっても、子どもたちにとっても、学校にとっても悪い方向にしか向かいません。

一人一社制も、いろんな前提条件のもとで長年の間に培われたシステムです。一見、不合理にみえて、合理性もあります。そのメリットとはなにか?どんな前提を変えれば、今の時代にあった仕組みができるか?

この問題の本質とは、若者たちが、子ども時代から、大人へと脱皮していくなかで、「自分はどう社会に関わり、どういう役割を得ていくのか?」という本質的な問いと、模索をどう環境的にサポートしていくか、ということ。単に就職は、ひとつのあり方でしかありません。

私たちも、時代の流れに遅れないよう、今後も発信していきたいと思います。

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