内航貨物船の船員は50歳以上が全体の56%を占め、60歳以上も25.2%に達して、世代別で最も多く、20代は12.2%、30代は12.5%と高齢化と人材不足が深刻な業界である。その中で、高校卒業と同時に業界に飛び込み、約半年間にわたる研修期間を終えた1人の女性船員が誕生し、注目を浴びている。
同社は女性船員の雇用実績はなかったが、人材確保の面からも前向きだった。大橋了輔管理部長は「(岡田さんから)『船に乗りたい』という誰よりも強い思いを感じた」と話す。岡田さんは11月から、国内の港で貨物を運送する内航船員として勤務し、大阪や仙台、博多など全国各地に寄港しながら海上生活を送る。
「一番の楽しみはもつ鍋や牛タン、みそかつなど各地の名物料理」と笑顔を見せる一方で「一人前の船員になって女性がもっと入りやすい業界にしたい」と夢を語った。同社では来年も女性船員1人の入社が内定しており、佐藤清社長は「このまま女性の雇用に力を入れ、将来は女性だけの貨物船を持ちたい」と話した。
※神戸新聞NEXT2018年12月4日の記事より
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